アパレル・オムニの先駆者に"俺"は満たされる!?『ユナイテッドアローズ』オムニチャネル戦略
ファッション・アパレル業界の先進的な事例として日々メディアに取り上げられているのが、「ユナイテッドアローズ」のオムニチャネル戦略。
日進月歩で進化する、リアル店舗とオンラインショップをつなぐ新しい取り組みに、注目が集まっています。
そこで、ユナイテッドアローズの展開するオムニなサービスを体験してみます。
| まずは店舗に行ってみた
リアル店舗では、オンラインショップとどのような連携を行っているのか...
と、いうことで実際の店舗に行ってきました。
訪れたのは「BEAUTY&YOUTH ユナイテッドアローズ 原宿店」。
シャレ乙な店内であります。
レポートを忘れ、しばしショッピングに興じる筆者・・・
小一時間店内を物色した後、
お目当ての黒のパンツを試着。
試着したのち、少し購入を検討したいと申し出た所―――、
こんなカードを貰いました。
開くと、なんともオムニな心意気。
試着した商品をすぐにオンラインショップで探せるような「検索用品番」を記入する欄があります。
検索の仕方を丁寧に説明。
今回はこのカードではなく、販売スタッフの方の名刺に商品番号を記載頂きましたが。(ありがとうござました!)
と、いう訳で。
店舗では一度商品を試着し、購入を迷った人にはオンラインストアで試着した商品をすぐに試せるよう案内、店舗⇔オンラインの導線がしっかり設計されていました。
|アプリ
▼ハウスカードアプリ
ユナイテッドアローズグループで共通して使えるポイントカードをアプリとして提供。店舗/オンラインショップ両方で購入したポイントが累積されていきます。
▼オンラインストアアプリ
公式通販アプリでは、商品の店舗在庫情報が一覧で閲覧できます。GPSと連動し、周辺店舗の情報を確認できます。こりゃ便利!
さらに本アプリには「スキャン」という機能を搭載。バーコード読み取りか、商品番号入力で、オンラインショップの商品を商会できるようになっています。
オンラインショップアプリは、オンラインショップをカタログのように利用して、在庫のある店舗で試着・購入するという流れと、店舗で欲しいと思った商品をリストアップして、後でオンラインショップで購入する、といったリアルとネットの行き来をスムーズに行える導線設計がなされていました。
|まとめ
店舗/オンラインショップ間の連携に関して、両チャネルのスタッフとも売上数字の目標をもつ中で、ブランド側の組織体制の整備が運用のキモだなと感じます。
もうひとつ、EC全体を伸ばしている要因がある。それは、組織体制だ。先に触れたが、直営オンラインストアを含めたECの担当者は各ブランドの事業部内に属しており、各ブランドの事業責任者が店舗もECもカバーし、両方の目標を持つという体制になっている。その上で、各ブランドの事業部とは別組織としてEC統括チームが構築され、横串を徹す形で各ブランドと連携を図っている。
ユナイテッドアローズの店舗とオンラインショップを連携した様々な施策は、上記のようなオムニチャネルに対するビジョンと、それを推進する環境整備があってこそだな、と。
アパレル・ファッション分野は、一般消費財などのカテゴリと比べ、特にオムニチャネル化が重要な分野だと思います。オンラインショップで気になった商品でも、やっぱり洋服であれば、実際に店舗で試着してみたり、持参のアイテムとのコーディネートで組み合わせてみたり、足を運んで確かめてみたいなと。
そんな中、ユナイテッドアローズのように、ネットで気になったアイテムの在庫がある近くの店舗を簡単に調べられる、店舗で気になった商品をネットでスムーズに見つけられる、といった設計はとても便利だなと思います。
そんな訳で。
ユナイテッドアローズのオムニチャネルな接客に、"俺"はメロメロに満たされた結果となりました。