俺のオムニチャネル。

魑魅魍魎が跋扈する「WEB×ファッション」業界の狭間で、リアル店舗とECのミライを模索する、マーケティングBlog。

[サロン募集]ファッションEC事業者達の集い。『通販横丁』てサロン、やってます!

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久々(過ぎる)の更新で、告知で恐縮ですが...
ファッションECに携わる方々と一緒に何かやれないかなと思い、『通販横丁』てなサロンやってます!

▼詳細はこちら

synapse.am

普段、何やら孤軍奮闘意味なファッションEC担当者達が、夜な夜なジョッキ片手に情報を交換し合うコミュニティを作れないかと思い、こんなサロンをはじめてます。


▼主催者ご紹介

月刊誌Ollie magazineの編集者からキャリアをスタート。その後は、フリーライターとしてhoneyee.comやLightningなどでの執筆、複数のアパレル企業で商品企画、生産管理、店舗/卸営業、通販業務を歴任
『買い物中毒のファッション通販アドバイザー』
野田 大介
https://armador.co.jp/blog

アパレルスタッフのコーディネートアプリ「STAFF SNAP」やファッション業界向けビジネスコミュニティ 「TheFLAG」の立ち上げ、そして商業施設の来客アプリやファッションショーとの連携企画など、
『0→1を作る男 』
吉岡 芳明
https://theflag.jp


アパレル店員として店頭での接客現場を経験後、主にアパレルメーカーの通販立ち上げや売上拡大のための戦略/戦術に関わるコンサルティングを担当。通販担当者向けブログ「YAMAYOKO.com」主宰
『 ECおじさん』こと
横山 隆
http://yamayoko.com/

&このブログ管理者の自分と、4人で主催させてもらっています。

通販担当者はモチロン、通販サービスベンダーや、個人で通販ビジネスをやっている人達等など、”横丁”という名にふさわしく、少しゆる~く、ほろ酔い気味に最新のトレンドや自社の課題、ファッション通販の未来なんかについて、話し合ったりする繋がりの場になればなと思っています!


限定のFacebookグループでの情報交換や、月1でのイベント(という名の提灯居酒屋での呑み)などを予定しています。是非ぜひご参加下さいませ。m(_ _)m 

漢の"俺"だって借りたいー。常に新品のアースミュージックの洋服がレンタルできる、クロスカンパニーが始めたアプリ「メチャカリ(mechakari)」

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 音楽や映画など様々なジャンルで、月額で定額料金を支払えば期間内にサービスがいくらでも利用可能な「サブスクリプションサービス」が席巻。ファッション分野でも「KASHI KARI」や「スパークルボックス」など定額レンタルのサービスはありますが、なんと”アパレルブランド”発のレンタルサービスが登場。

アースミュージック&エコロジーなどのブランドを展開するクロスカンパニーが開始した「mechakari(メチャカリ)」。
新品のアイテムがレンタル可能なとんでもないサービスです。


|アプリを使ってみる

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アプリをダウンロードして使ってみます。

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アプリを開くと利用方法の紹介。使い方は至ってシンプルな感じ。

 

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全体のUIはシンプルでとても見やすい印象。
借りたいアイテムをカテゴリー/ブランドから選択することができますがーー

 

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このサービスの肝は人気の"コーディネート"から借りたいアイテムをチョイスできる点かなと思います。「ランキング」のタブから自分が気に入ったモデルコーディネートから、選択する事ができ、借りたい特定のアイテムが決まっていなくても、なんとなく借りたいアイテムを探す事ができます。

 

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着用アイテムを個別に選ぶ事もできれば、

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 モデルのコーディネートを「まとめてかりる」こともできます。

 

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検索機能には工夫がなされていて、「タグ」による検索も可能。アイテム軸やデートなどのシーン軸、「あおいちゃんのCMコーデ」など多様なジャンルからコーディネートの選択が可能です。

借りたいアイテムをポチっとやると、

 

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自身の「かりてるBOX」に表示。現在レンタル中のアイテムもここに記載されます。
ここから借りてるアイテムの返却も行います。

 

「メチャカリ」は、月額料金5,800円で返却時に別途手数料500円が必要。借りられる上限は3点までで、1ヵ月内で何回でも借り換えが可能です。レンタルしてから60日間を経過すると、そのアイテムはユーザーのものになり、また新しくアイテムを借りることができます。

現在は対象ブランドは「earth music&ecology」のみ。今後は「E hyphen world gallery」や「SEVENDAYS=SUNDAY」など順次ブランドが追加予定です。

クロスカンパニーは「Lifestyle&Technology」を掲げており、昨日も下記のようなリリースを行っていました。

www.wwdjapan.com


「メチャカリ」への事業へ3年間で8億円の投資を見込んでいるとのこと。
普段、洋服を『販売』しているアパレルブランドが『レンタル』のサービスを始めるとは・・・。若者のファッション離れが危惧される中で、ファッションの消費行動を根底から覆してしまうようなサービスに注目です。 

"俺"も驚愕のファッションECの成長率。「ファッション ネットショップ2014年度売上ランキング」

日本ネット経済新聞がインターネット通販売上高ランキングを発表。(2014年度調査)
505社の合計売上は3兆2861億円、上位100社の売り上げを前回調査(14年6月実施)と比べると、3346億円の増加となっています。

その内、ファッションジャンルのECサイトを抜粋。前年比の成長率をまとめてみました。

■ 2014年度ファッションEC 売上高ランキング

f:id:ykohakura:20150623192749p:plain2015.6.11 日本ネット経済新聞より 「※」は推定


「オムニチャネル化」を活発化している各社の躍進が目立っています。
店舗とECの会員を統合し、専用アプリで共通ポイントを付与したり、店舗とECの在庫データを統合し、売上が伸びています。

システム面だけでなく、ユーザーサービスでも店舗とECを繋ぐ画期的なサービスを展開。
昨年比25%増のアダストリアが運営する「.st」では、洋服に関する悩みをWEB上から店舗スタッフに直接相談できる「Q&A Community」というサービスも展開。

www.dot-st.com

昨年比22%増のアーバンリサーチは、店舗スタッフの商品紹介ブログをECサイト上に掲載し、集客につなげるなどの工夫も行っています。

今年度も引き続き各社のオムニチャネル化の思考錯誤が続きそうです。

"俺"を惹きつけて離さない、『ナノ・ユニバース』がスタートさせたiBeaconの来店促進施策

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セレクトショップナノ・ユニバース」が、メンバーズアプリに新機能を搭載。
その名も、『CHECK IN STAMP』
2015年4月30日より、全国の店舗にビーコン発信器が設置され、アプリをダウンロードしたユーザーが来店すると、アプリが反応しスタンプを付与。20スタンプが貯まると店舗/ECで使用可能な1000円分のポイントがGETできる仕組みです。こりゃ何度もお店を訪れちゃうかも!

サービス紹介のムービーがこちら。なんだかとても近未来的・・・

▼詳しいサービス詳細は下記サイトにて
http://store.nanouniverse.jp/shop/pages/checkin.aspx

と、いう訳で。
開始したばかりのこのサービスを体験してみました。

nano・universe 東京に訪問

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やって来たのは『nano・universe東京』。
渋谷区神南にある店舗です。

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1FにMen's、2FにWomen's、B1Fは"The new generation adult"をコンセプトにした、大人向けの「nano・universe Library」が展開。

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ナノユニバース クルー メンバーズアプリ」を事前にダウンロード。お買いもの後アプリを提示するだけでポイントを取得することができます。
▼ダウンロードはこちらから
http://www.nanouniverse.jp/blog/archives/18747 

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「CHECK IN」のボタンを押すと上記のような表示。

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店舗にて「CHECK IN」をポチッとやると、「SERCHING・・・」探していますとな。

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YOU GOT NEW STAMPS!やりました!
ただいまキャンペーン期間にて、なんと10個のスタンプがゲットできます。

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通常は1チェックインにつき1個のスタンプをゲットできます。20個貯まると、店舗でもオンラインストアでも使える1000円分のポイントと還元。

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ちなみに、チェックインは1店舗につき1日1回まで。再度チェックインしようとすると上記のような表示が出ちゃいます。
1ヵ月にチェックインできる上限は10回まで。

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アプリ内の「HISTORY」というコンテンツに、しっかり軌跡が刻み込まれます。


|実際に試してみて

実際にビーコンに反応してクーポンをゲットできる!というサービスはいくつか体験した事がありますが、どこか画像でクーポンが表示されるだけで少し味気なかったり。このナノ・ユニバースのサービスは、『スタンプ』のクリエイティブも非常にクオリティが高く、ユーザーが楽しんでサービスを利用できる気がします。

iBeaconはオムニチャネル・O2Oを促進させるサービスとして非常に注目をされていて、先日発売されたApple Watchにも連動し、今後様々なiBeaconのサービスがローンチされることが期待されています。

1点課題なのが”Bluetoothをオンにしている”状態でないと、受信が出来ないという点。
店舗スタッフに伺った所、「サービスが利用できない」という問い合わせを受けることが良くあるようなのですか、見ると、Bluetoothがオフになっている事が多いとの事。この辺が解決すれば、もっと利用率が飛躍的に加速するよう気が個人的にはします。

アパレル・オムニの先駆者に"俺"は満たされる!?『ユナイテッドアローズ』オムニチャネル戦略

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ファッション・アパレル業界の先進的な事例として日々メディアに取り上げられているのが、「ユナイテッドアローズ」のオムニチャネル戦略。
日進月歩で進化する、リアル店舗とオンラインショップをつなぐ新しい取り組みに、注目が集まっています。

そこで、ユナイテッドアローズの展開するオムニなサービスを体験してみます。

| まずは店舗に行ってみた


リアル店舗では、オンラインショップとどのような連携を行っているのか...


と、いうことで実際の店舗に行ってきました。

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訪れたのは「BEAUTY&YOUTH ユナイテッドアローズ  原宿店」。

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シャレ乙な店内であります。

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レポートを忘れ、しばしショッピングに興じる筆者・・・

小一時間店内を物色した後、

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お目当ての黒のパンツを試着。

試着したのち、少し購入を検討したいと申し出た所―――、

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こんなカードを貰いました。

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開くと、なんともオムニな心意気。

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試着した商品をすぐにオンラインショップで探せるような「検索用品番」を記入する欄があります。

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検索の仕方を丁寧に説明。

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今回はこのカードではなく、販売スタッフの方の名刺に商品番号を記載頂きましたが。(ありがとうござました!)

と、いう訳で。
店舗では一度商品を試着し、購入を迷った人にはオンラインストアで試着した商品をすぐに試せるよう案内、店舗⇔オンラインの導線がしっかり設計されていました。

|アプリ

▼ハウスカードアプリ

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ユナイテッドアローズグループで共通して使えるポイントカードをアプリとして提供。店舗/オンラインショップ両方で購入したポイントが累積されていきます。

オンラインストアアプリ

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公式通販アプリでは、商品の店舗在庫情報が一覧で閲覧できます。GPSと連動し、周辺店舗の情報を確認できます。こりゃ便利!

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さらに本アプリには「スキャン」という機能を搭載。バーコード読み取りか、商品番号入力で、オンラインショップの商品を商会できるようになっています。

オンラインショップアプリは、オンラインショップをカタログのように利用して、在庫のある店舗で試着・購入するという流れと、店舗で欲しいと思った商品をリストアップして、後でオンラインショップで購入する、といったリアルとネットの行き来をスムーズに行える導線設計がなされていました。

|まとめ

店舗/オンラインショップ間の連携に関して、両チャネルのスタッフとも売上数字の目標をもつ中で、ブランド側の組織体制の整備が運用のキモだなと感じます。

もうひとつ、EC全体を伸ばしている要因がある。それは、組織体制だ。先に触れたが、直営オンラインストアを含めたECの担当者は各ブランドの事業部内に属しており、各ブランドの事業責任者が店舗もECもカバーし、両方の目標を持つという体制になっている。その上で、各ブランドの事業部とは別組織としてEC統括チームが構築され、横串を徹す形で各ブランドと連携を図っている。

ー Markezine「EC化率10%超!ユナイテッドアローズのネットと店舗を連動させたO2O戦略の秘訣」

ユナイテッドアローズの店舗とオンラインショップを連携した様々な施策は、上記のようなオムニチャネルに対するビジョンと、それを推進する環境整備があってこそだな、と。

アパレル・ファッション分野は、一般消費財などのカテゴリと比べ、特にオムニチャネル化が重要な分野だと思います。オンラインショップで気になった商品でも、やっぱり洋服であれば、実際に店舗で試着してみたり、持参のアイテムとのコーディネートで組み合わせてみたり、足を運んで確かめてみたいなと。

そんな中、ユナイテッドアローズのように、ネットで気になったアイテムの在庫がある近くの店舗を簡単に調べられる、店舗で気になった商品をネットでスムーズに見つけられる、といった設計はとても便利だなと思います。

そんな訳で。
ユナイテッドアローズのオムニチャネルな接客に、"俺"はメロメロに満たされた結果となりました。

”「俺のオムニチャネル」、はじめました。”

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オムニ(=全ての)チャネルー

企業のマーケティング活動において、リアル店舗や通販サイト・PC・モバイル(スマートフォン)など、全てのチャネルを連携させて、顧客にアプローチする考え方・戦略が重要視されています。

オムニチャネルに関して、ネット上で玉石混合の情報が飛び交っている中、本ブログ「俺のオムニチャネル。」では、いちマーケッター/いちショッパーの視点から、筆者(俺)が実際に体験した事、自身で考えた事、感じた事を更新していきます。